1960年代~1980年代にスピリチュアルがアメリカ、イギリスで活発になりました。
スピリチュアルを形作った偉大な思想家について、1960年代~1980年代及び1960年代以前も含めて独断と偏見で以下にまとめてみました。
法則や真理は時代が変わっても変わらぬものです。
様々なスピリチュアル系の本が現在も出版されていますが、その源流となるもの、あるいはより詳しく書かれているものをとりあげました。
マニアックな本も多いですが、もし興味関心がわき、人生の有益な知識の一部のきっかけになればと思い紹介させていただきます。
Osho
インドの有名思想家Osho(バグワン・シュリ・ラジニーシ)がインド及びアメリカで世界各国から弟子を集めていたのもこの時期です。
1931年にインドで生まれた方です。
1960年代~1980年代にかけて活躍しました。
高級腕時計、豪華なガウンを身にまといながら講演をしていました。
ロールスロイスを90台以上所有していることも話題になりました。
講演は、西洋哲学や心理学、東洋の神秘主義や哲学、その他古今東西のあらゆる思想・宗教・哲学に独自の解釈を加えたものでした。
性に関してかなり自由な教えも説いていました。
アメリカのオレゴン州でコミューンを作り、ラジニーシ市といった市さえ作りました。
そこでは数々の問題をおこし、アメリカ国外追放されインドのプネーに戻り、晩年までプネーで活動しました。
1990年になくなりましたが、その後も世界各地に弟子の方(サニヤシンと呼びます)がグループを作り、様々なセラピー、ボディーワーク、カタルシス系ワークを開いてます。
生前Oshoが語った講和を弟子の方が書籍にして販売され(生前、Osho自身は本は書いていませんでした)ています。
インドのプネーにOsho International Meditation Resort、という所があり、世界各地からOsho系の弟子の方がきて、滞在しながらOsho系ワークを行っているようです。
日本でも首都圏だけでなく、地方でも弟子の方がグループを開いてます。
このように今現在もOshoの影響が世界に残ってます。
僕自身はその当時はまだOshoという存在を知らず、社会人になって本を読んで知りました。
スピリチュアル世界での独特な思想や考え方が新鮮で、Osho系の本は結構読みました。
滞っている感情の開放をするための様々な瞑想ワークがあり、一時期、毎週のようにOsho系ワークに参加したこともあります。
クリシュナムルティ
インドに生まれた方で1895年~1986年に活躍されました。大まかな経歴は、
14歳:神智学協会の幹部に精神性の高さを見出され、引き取られる。
16歳:クリシュナムルティを長とする星の教団が設立。
34歳:星の教団を解散。
若い時から精神性が高く、多くの人に影響を与えてきました。
クリシュナムルティは、偶像崇拝を徹底的に否定し、あらゆる宗教、修行方法(ヨガ、何か特別な修行)、様々な思想や伝統も否定しました。
星の教団を解散したのは信者が自分を偶像崇拝し、依存することを嫌ったのが大きな原因の一つでもありました。
徹底的に自分自身を見つめること、自分自身の中に答えがあること、何かになろうとするのではないこと、自分の力で真理にたどりつけること、を説こうとした方でもありました。
一方、Oshoの方はクリシュナムルティとは対照的に、古今東西のあらゆる修行や技法を融合させ、独自の瞑想や修行法をたくさん作っています。
さらには古今東西のあらゆる教えを独自の解釈で講和でも話をしてます。
このようにクリシュナムルティ、Oshoは両極端の在り方を説いていました。
実際、クリシュナムルティはOshoと対比されることが多く、Osho自身もクリシュナムルティのことを講和の中で持ち出しています。
クリシュナムルティのいうように確かに究極的には自分の中に答えはあり、最終的には真理に至るのは自分自身であることは確かでしょう。
ただ、自分自身を見つめる、気づく、といっても大抵はぴんとこないのが大半かと思います。
やはり最初のうちは何かとっかかりとなるような見方や考え方、そして感じ方を訓練する、あるいは体験する、ことが必要かと思います。
自分がまだ20代の頃、あるヨガ教室に行ったとき、そこの先生に自分自身の不安や疑問をなげかけるといつも言われるのが
「その感情を見つめなさい。その気持ちを見つめなさい。」
でした。
今はやっと感覚がつかめるようになってきましたが、当時は自分の感情を見つめる?という感覚がよくわからず、全く前に進まなかったことを覚えてます。
これは個人的な体験ですが、恐らく多くの人も、自分で自分のことを気づく、ということについて個人差はあるでしょうが、深くわかる人は少ないのではと思います。
クリシュナムルティの話しは一理ありますが、一般向けではないかなと思いました。
ただ、クリシュナムルティのように徹底的な偶像崇拝、あらゆる思想や手法に頼ることを徹底的に批判したのも、精神性を求めようとする多くの人が、自分以外の何かの思想や何かの修行を求めようとし、いつの間にかそれが目的と化してしまい、手段と目的が入れ替わってしまうことに対する警告でもあったと思います。
そういは言いながらもクリシュナムルティの本は結構好きで、よく読んでいました。
余談ですが、クリシュナムルティの顔は男性としては非常に美しく、Oshoとは非常に対象的でもあります。
エドガーケイシー
1877年~1945年。アメリカの方です。
輪廻転生に関する独自の説を唱えていました。
催眠状態になって相談者への回答を行い、病気の診断、人生のアドバイスを行いました(リーディング)。膨大なリーディングの記録が残っており、その一部が本にもなっています。
1960年代以降に始まったニューエイジ思想にもかなり影響を与えた方です。
スピリチュアル系ではかなり有名な方で、僕自身もこの方の本はかなり読んでます。
神智学の思想の影響も受けており、輪廻転生の話しは神智学の内容と共通しているものもあります。
「精神革命ガイドブック」
という著作で輪廻転生の話しを詳しく書いており、読んだ当時はかなり納得できるものでした。
健康や食事に関しての本もあり、
「エゴが―ケイシーの人を癒す健康法」
「エドガーケイシーの健康食 ダイエット&ヘルス」
で、リーディングでの話が記載されています。
アメリカ人であるせいか、日本の食習慣とは違う食事に関する話も多いですが、食事や健康に関する基本的な考え方は現在でも参考になります。
ラム・ダス
ハーバード大学心理学部教授のリチャード・アルパート(インドにわたって現地の教祖からラム・ダスという名前を授かる)、という方の著作「ビー・ヒア・ナウ」、という本が当時はやりました。
ハーバード大学でLSD等の幻覚剤を使った精神療法の研究を行って、ハーバード大学から追放されました。
インドに渡ってヨガの修行をする話、
現地の教祖に出会う話
が記載されてます。
アップルの創業者スティーブ・ジョブズ、グーグルのラリーページ、フェイスブックのマークザッカーバーグはラム・ダスを通じて大きな影響を受けていたようです。
僕自身もビー・ヒア・ナウを読みながら、当時のニューエイジの一旦を垣間見ました。
大学の卒業旅行でインドに行きましたが、この本を読んでインドへの興味がわいたのがきっかけでもありました。
シャーリー・マクレーン
1934年生まれでアメリカの女優です。
「アウト・オン・ア・リム」
という著書を1983年に出版し、ベストセラーになりました。
僕自身もこの本を読んでます。
かなり前なので詳細は覚えていないですが、体外離脱の話し、様々な神秘体験の話し、手術の立ち合いで腫瘍のようなものをヒーラーの人が手で取りだす(日本でもテレビで放映されたと記憶してます)場面を著者自身が見ていた話し等が印象に残ってます。
女優としても有名であり、目に見えない世界の体験を表現することで、スピリチュアルに関することを世の中に広めるのに大きな影響を与えたと思います。
ルドルフ・シュタイナー
ドイツで活動した神秘思想家です。
1861年~1925年に活躍されました。
神智学協会にも属していたこともあります。
健康、病気、食事、といったことに関して単なる現象の話しではなく、物質の背後にある霊的な側面も含めた独自の解釈による話もあります。
その他、神智学、霊界、カルマ、生理学など広範囲な分野に渡って非常に深い話の本を出されています。
現在も、シュタイナー教育、というものがドイツ、アメリカ、イギリス、日本に残っており、シュタイナー独自の理論にもとずいた教育が行われているようです。
僕自身もこの方の本は結構読んでおり、目で見える世界だけでなく、その背後にある霊的な世界の現象が関わっていることの理解が深まりました。
モーリス・ドリール
アメリカの方で、1902年~1963年。
神智学系のグルでもあり、白色寺院同胞団、という組織を設立しました。
この方はあまり有名ではないのですが、スピリチュアル系でかなりマニアックな方の間では知られているかもしれません。
霞が関書房から以下の本が出版されています。
『秘教真義 – ヨガの大殿堂シャンバラと大白色聖同胞団の解明』 林鐵造訳霞ヶ関書房
『療法の真義 – 病気治療と健康・幸福への道』林鐵造訳 霞ヶ関書房
『聖書の真義』林鐵造訳 霞ヶ関書房
『ヨガの真義』 林鐵造訳 霞ヶ関書房
『カバラの真義』林鐵造訳 霞ヶ関書房
『エメラルド・タブレット』 林鐵造訳、霞ヶ関書房
上記の本は学生のときに全て読みました。
スピリチュアル系の本はいろいろ読みましたが、神智学大要、ルドルフシュタイナーと並び、かなり深い内容です。
カバラについてはこの著作で詳しい内容を知りました。
聖書の真義、という本で黙示録を独自の解釈で解説し、ハルマゲドンが起きて地球が滅びること、人類の進化が新たなステージにたつこと、について述べていました。
ノストラダムスの大予言、というのも20年以上前に話題になったことがありましたが、それよりももっと前にこの方は終末思想を説いていました。
ヨガの真義、という本は健康、心理学、成功哲学、の根本について書かれています。
例えば、オーラについて。
何か人を惹きつける魅力がある、というようなことを表現するとき、あの人はオーラがあるね、という表現を日常でもすることがあります。
スピリチュアル系イベントでもオーラ写真というのをとることができますが、ヨガの真義、という本ではオーラは人体が発する磁気のことであると書かれています。
人体は左側が陰、右側が陽(ちなみに呼吸も左鼻の呼吸が陰、右鼻での呼吸が陽)で、空間にある磁気エネルギーが人体の左側から入り、右側の方へ通り、肉体の全細胞を磁気エネルギーで満たし、ある程度のエネルギーが蓄えられる。蓄えられた磁気エネルギーが肉体の全細胞から外へ放出され、これがオーラになると書かれています。
磁気力の大きい人は磁気力の少ない人をひきつけます。
その他、
- 集中とリラックス
- 同情の話しー他人の悲しみに同情すると、相手の状態をより持続させてしまうこと)
- 性エネルギーの創造的利用の仕方
- 平行の法則・正反対の法則―ネガティブな思いはそれを追い出そうとすればするほど心の中に居座ってしまうので無抵抗にすること、ポジティブな思いはそれをもとうとすればするほど逃げようとするので、単に心の中に置くだけにすること。
- 瞑想の極意
・・・
等
成功哲学の有名な本であるナポレオンヒルの「思考は現実化する」
にも性エネルギーの利用、について書かれていますがそれをさらにもっと深く掘り下げて「ヨガの真義」という本で書かれています。
モーリス・ドーリルの本は、神智学大要、と同じようにノートでまとめながら読んだもので、自分にとってのスピリチュアル系の知識や考え方のベースにもなってます。
今現在でもかなり示唆に富む内容です。
マハリシ マヘーシュ ヨーギ
この方は1918年生まれ、2008年になくなっています。
「超越瞑想」というものを作り1955年から指導を行い始めました。
僕自身はやったことはないですがマントラを唱えて行う瞑想のようです。
様々なスピリチュアル系セミナーに参加してきましたが、超越瞑想(略してTM)、というのはあまり聞きませんでした。
が、有名人が実践したり、今現在も日本で超越瞑想を教える教室があるようです。
瞑想といっても様々な瞑想がありますが、超越瞑想は瞑想という言葉を世の中に広げる大きなきっかけにもなったと思います。
ジョージ・アダムスキー
アメリカの国籍を持ち、1891年~1965年に活躍された方です。
UFOの発見、宇宙人とコンタクトをした、ということでかなり有名になりました。
亡くなった後もアダムスキー関連の本は精神世界系マニアの間では人気が高く、日本でも2000年以前、精神世界系の本屋ではアダムスキー関連の本がよくおいてありました。
今現在も、UFOに関してはいろいろ議論があり、目撃した人の話しも出てきます。
アメリカ軍が情報をもっている、という話もあったりします。
アダムスキーについてはUFOと宇宙人に関することで有名なのですが、思想家としても活躍され、かなり意識の高い本も書いています。
「アダムスキーの宇宙法典、ロイヤルオーダー」
という本で、神、愛、宇宙、天国、、、等について説明してます。
サイババ
インドの聖者。1926年~2011年に活躍されました。
日本では青山圭秀、という方が
『理性のゆらぎ』(1993年)、
『アガスティアの葉』(1994年)、
『真実のサイババ』(1994年)
を出版し、日本でサイババのことが広まるきっかけにもなりました。
金粉を目の前で物質化させるなどで話題になりました。
大学のときにインドに旅行に行った際(1995年頃)、デリーで観光案内の怪しい人に声をかけられたとき、
「サイババに会えるツアーがあるよ。」
と声をかけられた記憶があります。
まだそのときはサイババについてはあまり詳しいことは知らなかったですが、有名な聖者であることは何となくわかりました。
サイババについては青山氏だけでなく、その他いろいろな方がサイババに会って、目の前で金粉を出してもらう話に関する本で紹介されています。
金粉だけでなく指輪やお守り等も信者の目の前で出現っせました。
物質化現象はインチキだ、という批判が一時期高まったことがあります。
物理学の世界では素粒子レベルの話しでエネルギーが微細な粒子に物質化する話はありますが、肉眼で見える程度の物質化現象について実験でできた、というような話はないです。
が、物質化現象だけでなく、逆に目の前で物質が消える現象、という話も聞くことが実際にあります。
あながちうそとは思えず、現在の科学ではまだまだ説明しきれていないのかなと思ってます。
うまく説明できませんが、個人的には物質化現象はありえるのではとも思ってます。
サイババについては個人的には何故かあまり関心が薄いのですが、スピリチュアル世界で大きな影響を与えており、著作の内容もかなり精神性の高いものであるのでここに記載しました。